カルビー「第3の朝食」の新たな戦略 (2/3ページ)

2015.6.26 16:00

新事業戦略を説明する伊藤秀二社長兼COO=東京都千代田区

新事業戦略を説明する伊藤秀二社長兼COO=東京都千代田区【拡大】

  • 「フルグラ」の新商品をアピールする松本晃会長兼CEO(右)と伊藤秀二社長兼COO=東京都千代田区
  • 好調な売れ行きが続く「フルグラ」

 一方、千葉大学大学院の江頭祐嘉合(ゆかり)教授は「フルグラには食物繊維が50グラムあたり4.5~5グラムと豊富に含まれており、体にとって大切な食物を効率的に摂取することができる」と話す。

 塩分を控えることは高血圧予防に有効とされ、摂取量を抑えるよう目標数値が今春、改訂されたばかり。かたや生活習慣病予防に効果がある食物繊維は、逆に摂取量を増やすよう目標数値が引き上げられている。「フルグラ」などは、まさに現代人にうってつけの食べ物とも言える。

 それではこうした利点を生かし、朝食という巨大市場にどうアプローチしようとしているのか。伊藤秀二社長兼COOは、ヨーグルトとの組み合わせを主軸に据える考えを明確にしたうえで、「従来のグラノーラ事業で450億円、新たなグルグラ事業(ヨーグルトとグラノーラを組み合わせた社内の事業呼称)で100億円を達成したい」との中期目標を明示。さらに、グルグラ事業を100億円に到達させるために、(1)機能+α(2)地方発(3)和朝食-の3つをキーワードとして掲げ、それぞれの具体策を示した。

 その中身をみると、まず「機能+α」では、フジッコと共同で大阪市北区の阪急うめだ本店に新感覚の朝食を提案するショップ「ヨーグラートbyカスピア」を6月24日にオープンする。

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