「グリコスピリットである“創る・楽しむ・わくわくさせる”に尽きます」-。「第29回 独創性を拓く 先端技術大賞」(主催・フジサンケイビジネスアイ、後援・文部科学省、経済産業省、フジテレビジョン、産経新聞社、ニッポン放送)で、企業・産学部門の最高賞「経済産業大臣賞」を受賞した江崎グリコの田中智子さんが充実した表情を見せる。多くの仲間、指導者とともに従来の技術に捉われないイノベーティブな技術研究開発を挑み続けてきた努力が結実した。
田中さんが取り組んだテーマは「独自のカルシウム素材を活用し、初期むし歯の再結晶化を証明」することだ。研究の成果が日本歯科医師会も推薦する特定保健用食品(トクホ)のガム「POs-Ca(ポスカ)」の誕生につながった。「生涯健康でなんでも食べられる口腔機能の育成に役立ち、我々、そして子供たちの明るい未来に貢献できれば」と話す。
初期むし歯とは、食事後に虫歯菌が作り出す酸によって、歯の表面のエナメル質の主成分であるカルシウムが溶け始め、規則正しく並んだ結晶構造が徐々に壊れていく状態。「POs-Ca」に配合されたリン酸化オリゴ糖カルシウムは、唾液に溶けやすく、カルシウムイオンとリン酸イオンのバランスがエナメル質と同じになることで、効率よく歯を修復してくれる。