経営再建中のシャープが、主力の液晶事業を社外に分社化し、外部から出資を受ける案の再検討を始めることが31日、分かった。分社化案は主力取引行と中期経営計画を協議する中で「支援の前提」と位置付けられたが、最終的に見送られた経緯がある。スマートフォン向け中小型液晶パネルの価格下落が続き、不振の液晶事業の抜本的な立て直し策として浮上した。
シャープは10月、液晶を含めた6事業を5つの社内カンパニーに再編するが、もともと液晶事業の社外分社に向けた布石とみられていた。国際競争が激しい液晶事業は、技術開発や設備投資に巨額投資を続けなければ収益確保が難しいが、再び経営危機に陥ったシャープに投資余力は乏しい。このため、液晶事業の財務基盤を安定させ、外部から資金調達しやすい環境を整えるため分社化を検討していた。
主力取引銀行と再建策を協議する中で、液晶事業の分社化は支援継続の「前提条件」として協議され、5月14日の中期経営計画の発表直前まで、社外カンパニー制導入に関する発表資料には「将来の分社化を視野に」という文言も盛り込まれていた。