警察庁のそうした動きから、今回はどうも可能性がありそうだという機運が高まっています。
ですが、実際のところ、そう簡単にいけるかどうか…。速度規制に関する様ざまな認識や、1993年から今日にいたるまでの新東名建設の紆余曲折を踏まえると、どうも一筋縄ではなさそうです。
警察庁交通局資料(平成25年11月11日)
この間の状況をもう少し詳しく見てみましょう。
2006年から2008年にかけて行われた「規制速度決定の在り方に関する調査研究」では、高規格の高速道路における速度規制の在り方について、次のような調査結果が出ています。(警察庁資料参照)
・ 規制速度が100km/hを上回ると交通事故率が増加する
・ 事故発生時の危険認知速度が上昇するにつれて、事故の重大性が増加する
・ 速度差が40km/hを超えると交通事故発生確率が上昇する
・ 免許保有者を対象としたアンケート結果では、約7割が最高速度100km/hのままでよいと回答している
ま、このような認識の下で規制速度の見直しはありえないでしょう。
その後2012年の新東名の運用開始を経て、2013年8月~12月にかけて有識者による「交通事故抑止に資する取締り・速度規制等の在り方に関する懇談会」が開かれました。