スカイマーク支援に意欲を見せていたデルタ航空の森本大日本支社長(手前)=7月15日、東京都中央区【拡大】
幹部訪問で支持固め
「どうせイントレ案を支援する航空会社は現れない」。タカをくくっていたANAを慌てさせたのが、日本の航空会社との提携を「悲願」としてきた米デルタ航空の登場だ。
「第三極の維持が必要だ」。7月15日、都内で開かれたイントレ側の債権者説明会で、デルタ日本支社長の森本大が熱っぽく、スカイ支援の意義や日本参入への意欲をアピールした。
デルタの登場を機にANAの多数派工作は激しさを増した。小口債権者は旅行会社、ホテルなどANAの取引先である日本企業が多かったため、書面の送付にとどまらず、幹部による訪問など支持固めに奔走した。
再生案の可決には債権者数と債権額ともに過半数の賛成が必要で、イントレを除く大口債権者3社との交渉が鍵となった。ANAは、欧州エアバスとは将来の機材発注を材料に7月下旬ごろには支持を固めた。「大口債権者の旗振り役だったエアバスの支持が大きかった」(関係者)。英ロールスロイスや米CITもANA支持に傾いた。