事故のあった洗濯機を製造したとインターネット上で名指しされているメーカーの担当者は、そう首をかしげる。確かに、他社製も含めて、ほとんどのドラム式洗濯機は外から取っ手を押さなければふたは閉まらない仕組みになっている。
ただ、同社のある最新機種はふたを勢いよく開け放すとその反動で、手で押さなくてもふたの重みで「パタン」と閉まるケースがあるようだ。実際の事故原因は警視庁が捜査中だが、同社には製品を購入した消費者から「使い続けて大丈夫か」「どう対策すればいいのか」など不安の声が殺到しているという。
後手に回った対策
「洗濯機に子供が入り死亡する事故が海外で発生しています。ドラム式洗濯機は、ふたが閉まると中から開けることができない機種があります。子供が簡単に洗濯機を開けたり動かしたりできないようにしましょう」
消費者庁は昨年8月、このような注意喚起を子供を持つ保護者向けの「子ども安全メールfrom消費者庁」で配信し、ホームページ上でも公開した。きっかけは、韓国や米国などで、子供がドラム式洗濯機に閉じ込められるなどの死亡事故が相次いだことだった。