ゆうちょ銀、国債比率初めて５０％切る　資産運用の多様化

　日本郵政グループが７日発表した２０１５年４～６月期連結決算は売上高に当たる経常収益は前年同期比３．２％減の３兆４４６５億円だったが、最終利益は１．６％増の１４２６億円で減収増益だった。ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の業績不振を日本郵便が補う形となった。

　ゆうちょ銀行は運用収益の悪化などで減収減益だったが、貯金残高が前年同期比６０００億円増加して１７８兆１２００億円（未払い利子を除く）となったことで、金融受託業務の手数料収入増など日本郵便の業績を押し上げた。日本郵便は郵便・物流事業が減益だったが、ゆうパックの取扱量増などが効いて増収増益となった。

　ゆうちょ銀行の６月末国債保有残高は３月末より約５兆円減少し、１０１兆６４３９億円だった。日本郵政グループは資産運用の多様化を推進しており、運用資産に占める国債の比率は初めて５割を切り４９．２％となった。

　日本郵政グループの通期業績見通しは、上場承認時に公表する。