布が体の動きを検知
圧電とは力を加えると電気が発生する現象をさす。石原健一環境エネルギー・先端素材事業推進班長は「曲げたり、ひねったりした際に糸から発生した電気信号を検知し、別の繊維を経由してその情報をマネキンに送っている」と“からくり”を説明する。
展示会では「曲げ」「ひねり」などの動きを検知できる生地を展示した。曲げは縦糸と横糸を互い違いに交差させる「平織り」、ひねりは縦糸を4本以上飛ばして交差させたサラサラした手触りの「サテン地」といった具合に、それぞれ織り方は異なる。
織り方と動きに相性があるという。帝人は、関西大の田実佳郎教授から指導を受けながら、動きと織り方の関連性に関する知見を積み上げ、3年をかけて今回の開発にこぎつけた。
圧電ファブリックには、もう一つ特長がある。センサーとして機能する部分の糸が、トウモロコシなど植物を原料とするポリ乳酸でできている点だ。ポリ乳酸の分子が変形すると、物質の両端に電荷が発生する分極と呼ぶ現象が起こる。