現在は生産を外部委託し自社ブランドで販売しているが、生産が追いつかないため自社工場の設立を決断。16年度の出荷目標は10万本を掲げる。海外市場の開拓にも力を入れ、今年中に台湾に初の海外直営店を出店する予定。海外売上比率は5%から16年度に40%まで引き上げる計画だ。遠藤社長は「日本製腕時計の品質を世界に知らしめたい」と意欲を示す。
金融機関も後押し
金融機関の動きも活発だ。世界的に人気が高い熊野筆を生産する晃祐堂(広島県熊野町)は、海外からの受注増に対応し、国内初の自動製造ラインを持つ化粧筆の専用工場を新設した。このプロジェクトに融資したのは商工中金ともみじ銀行。商工中金が昨年に創設した、特定分野に優れた中小企業の海外進出を後押しするための「グローバルニッチトップ支援貸付制度」を活用した。
日本政策金融公庫は従業員9人以下の小規模事業者を対象にした融資制度を用意している。14年度の製品輸出関連の融資額は、前年度比66%増の25億5000万円と大幅な伸びを示した。