パナソニックがブラジルに建設した白物家電工場の洗濯機製造ライン=エストレマ(藤原直樹撮影)【拡大】
マナウス工場では2006年からプラズマテレビの生産を開始し、一時はブラジルでシェア10%程度を獲得して「テレビのパナソニック」のブランドを浸透させた。
しかし近年、サムスンとLG電子の韓国2強が量販店を中心に低価格攻勢をかけ、14年にはシェア3%まで落ち込んだ。その韓国勢は2強だけで50%以上を占めている。
方針転換を迫られたパナソニックはブラジルで中間所得層が増加していることに着目し、白物家電に活路を見いだした。
ブラジルは白物家電も欧州家電大手エレクトロラックスと米ワールプールがシェアを2分する寡占市場だが、パナソニックは得意の省エネ性能で勝負できると判断し、12年にサンパウロ近郊エストレマに最新の工場を建設して白物家電に本格参入した。