富士フイルムは、世界シェア7割を誇る偏光板保護フィルムの製造工程で、さまざまな省エネ技術を取り入れてきた【拡大】
企業の生産活動に伴うエネルギーコストの削減をめぐっては、燃料を安く仕入れることや、設備を効率的に利用することなどがあるが、難しいのは製造プロセスそのものの無駄の削減。生産に影響を与えてしまえば本末転倒だからだ。この決断ができたのは、コスト削減とCSR(企業の社会的責任)の両面から、省エネに取り組む意識が強かったことがある。また、同社は社内に空調の設備設計部門を持っており、自社で蓄積したノウハウを生かせるという事情もあった。
現在は、この技術をレントゲン用のフィルムを作っている工場にも導入することを検討している。また、昨年4月には富士フイルムエンジニアリング(神奈川県南足柄市)を設立し、省エネに向けた運用改善や設備改造を提案するという“外販”も始めた。同社技術企画・開発事業部の松下正幸マネジャーは「商品や状況に合わせて最適化することが重要だ」と話している。(高橋寛次)