■「不易流行」を理念に新たな時代へ
江戸時代から続く創業250年の老舗、(株)灰吹屋薬局。松尾芭蕉が理念とした「不易流行」の考えを基に、昔ながらの薬局を時代の変化に合わせて柔軟に進化させ、川崎市高津区の溝口周辺で地域に根ざした健康づくりに取り組んでいる。歴史ある灰吹屋を引き継ぎ、「創業250年 地域一番の健やかナビステーションへ」を新たな経営ビジョンとして掲げる鈴木孝寛社長に話を聞いた。
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□鈴木孝寛社長
■地域一番の健やかナビステーション
--250年という古い歴史をお持ちですが、「灰吹屋」という社名の由来は何ですか?
「かつて島根県の石見銀山で、鉱石から銀を吹き分ける『灰吹法』という技術者の集団を『灰吹屋』と呼んだそうです。その技術者の一人が東京・四谷で『総本家灰吹屋』という薬局を開業しました。弊社の初代がそこからのれん分けをしていただく形で、大山街道・溝口で創業し、屋号もそのまま使用させていただいております」