「最終的に決断したのは、休暇中のことです。一人で米国をドライブして回ったんです。車中でハンドルを握って、他にすることもなく何時間も考え事をしていました。そのとき、基本的なビジネスプランを練って、挑戦するに値することだと決めました」
--その決断をしてから最も大変だったことは何ですか
「初めのうちはほとんど全てのことが難しかったです。いろいろな分野で経験が欠けていたからです。進めていきながら勉強しなければなりませんでした。マーケティングが特に難しかったと思います。今でも毎日マーケティングについては学んでいます。事業が成長すると、効果的なマーケティング戦略も変わってくるので、これからも学び続けることになりますね」
◆リスクの捉え方違う
--日本でのスタートアップのイメージは過去15年くらいで大きく変わりましたが、まだよく理解していない人もいます。起業について一般の人が一番思い違いをしていると感じることを教えてください
「日本でのリスクの捉えられ方でしょうか。大企業で働くことが安定であり、そこにリスクはないというのが保守的な日本人の考え方です。でもそうではないと、人々がようやく気付き始めた段階だと思います。終身雇用は過去の物です。起業については、お金を借りなければならないからリスクがあると考えられていて、資金調達方法などが知られていません」