メイクリープスのジェイソン・ウィンダー氏【拡大】
◆バランスが重要
--日本に住む外国人の多くが観光や翻訳など外国人相手のビジネスに専念しようとします。一方でメイクリープスの顧客の98%は日本にいて、多くが日本人です。ビジネスのやり方に違いはありますか
「ほとんどは同じですが、大きな違いがひとつあります。欧米の企業は製品やサービスを購入するときにその物自体の評価を基準に購入の意思決定をします。これに対し日本企業の決断の主な理由は、他に誰がそれを使っているかということです。営業の場面では、外国人であることが強みになることもあります。日本人の営業マンが普通はできないことができるんです。例えば、直球の質問を投げかけるとか、正直なフィードバックをもらえるようプレッシャーをかけるといったことです。日本の大企業の中にも、外国人CEOを抜擢(ばってき)して成功しているところがありますが、それは日本人のCEOと異なり、改革を断行してもとがめられにくいからだと思います」
「とはいえ、バランスが重要です。市場では、メイクリープスは日本の企業としてみられたいのです。それが実態ですから。私たちは、見積書や請求書に記される微妙なニュアンスをしっかりと理解するように気を配っています。請求書のフォーマットやスタイル一つに、その会社の企業文化が表れるんですよ」