NTTドコモと日本生命保険は21日、ドコモショップで日生の保険商品の販売を始めることで合意したと正式発表した。来夏から数十店舗で取り扱いを始め、順次拡大する。携帯電話料金の引き下げが議論される中、ドコモは契約期間の長い生保を扱うことで顧客のつなぎ止めを期待。一方、日生は販路拡大につながるメリットがある。
携帯電話と保険を組み合わせてお得感が出るような新商品を検討する。保険を販売するには保険業法に基づく資格が必要となるため、日生がドコモショップのスタッフ育成など保険販売業務の立ち上げを支援する。ドコモの健康管理サービスと連携した保険商品や関連サービスの共同開発の可能性も探る。
両社が提携する背景には、少子高齢化による国内市場縮小への危機感がある。異業種が手を組むことで、顧客を紹介し合う効果を狙う。
日生にとって、全国約2400カ所に広がるドコモショップの店舗網は魅力。職場やマンションのセキュリティー強化で営業職員による訪問販売が難しくなってきているためだ。