東京・霞が関の日本郵政本社=3日【拡大】
日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の日本郵政グループ3社が4日、東京証券取引所に上場する。株価の割安感と高配当が奏功し、株主数はグループで170万人超となる見通し。株主数では日本最大の新規株式公開(IPO)となり、西室泰三・日本郵政社長のもくろみ通り「幅広い個人投資家による株式保有」は好調な出足となりそうだ。
ただ、政府の復興財源を大義名分に、市場から1兆4千億円規模の資金を吸い上げる日本郵政グループの成長の青写真は投資家の人気と裏腹にみえないのも事実だ。
日本郵政の屋台骨となる郵便・物流事業は赤字体質が続くが、平成29年度に黒字化を目指す。6200億円で買収したオーストラリア物流大手トール・ホールディングスの収益に依存した計画だ。
しかし、事業会社の日本郵便に国際物流にたけた人材が見当たらず、経営はトール幹部に任せきりで、「協業の話は具体化していない」(西室社長)。期待する相乗効果は当分見込めず、5300億円もの“のれん代”も重くのしかかる。