“空調のベンツ”と呼ばれる理由 ダイキン飛躍の原点は「中国での我慢の1年」 (3/4ページ)

2015.11.7 17:10

進出先の中国を視察するダイキン工業の井上礼之氏(左)と田谷野憲氏(右から2人目)=平成12年(同社提供)

進出先の中国を視察するダイキン工業の井上礼之氏(左)と田谷野憲氏(右から2人目)=平成12年(同社提供)【拡大】

  • 進出先の中国を視察するダイキン工業の井上礼之氏(左)と田谷野憲氏(右から2人目)=平成12年(同社提供)

 我慢

 手法は地道なローラー作戦だった。現地採用の中国人と日本人の営業マンがコンビを組み、自転車で手当たり次第、街の店舗に飛び込んでは「空調を一緒に売りませんか」「日本で人気の商品を中国のみなさんにも使ってほしい」と粘り強く口説いて回った。店先で追い返されたり、営業用の自転車を盗まれたりする苦労はあったが、営業マンが訪れた店は1年目だけで約9千カ所に達し、賛同する店も徐々に増えていった。

 ただ一方、本社側でなかなか売り上げに直結しない地道な営業活動にしびれを切らしていた。作戦開始から2カ月後。売り上げが当初の年間目標の2%にも満たないことが判明し、本社から「値下げすべきだ」とプレッシャーがかかった。

 1年目は売り上げがゼロに近く、田谷野氏も不安がよぎったが、現場の必死の営業努力に希望を捨てなかった。地道な取り組みが実を結んだのは2年目。単年度で黒字を達成し、中国で「空調のベンツ」と呼ばれる評価の礎となった。

その後、中国市場での成功体験をもとに海外市場の開拓を活発化

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