しかし、それまで防衛庁(当時)向けの製品が主だった重工各社のコスト意識は低く、高い製造費用をそのまま日航製に請求。ライバル機より高い価格があだとなり、海外での販売は低迷。値引きに応じれば、売るだけ赤字となる構造的な問題を抱えていた。
加えて、営業活動や航空会社向けの保守・整備を行う、サービス拠点も十分ではなかった。優れた機体というモノづくりの評価とは裏腹に「高コスト体質」と「不十分なサービス」という2つの病巣が、YS-11をむしばんだ。
三菱航空機社長の森本浩通は「営業とカスタマーサポートで競合他社と差別化を図りたい」と話す。営業は現在、日米欧に拠点を置き、約50人体制で受注活動を行っている。商社出身の営業も入り、手ごわい海外の航空会社との交渉を行っている。
また、カスタマーサポートは米ボーイングと提携し、ノウハウを吸収している。2017年の初納入まで世界のアフターサービス網を構築する。