現在、ANAの意見を取り入れ、日本らしいきめ細かなサービスを提供する準備を進めている。不十分なサービス体制、というYS-11の失敗を糧とした戦略だ。
MRJと同じ小型ジェット旅客機の市場は、現在エンブラエル(ブラジル)とボンバルディア(カナダ)の2強が市場の8割超を占めている。4年前に初就航したスホイ(ロシア)のシェアは1.1%。中国国有企業も小型機「ARJ21」(90席)を開発しており、今後は日本、ロシア、中国勢が2強に挑む構図となる。
モノづくりプラスα
民間機事業は膨大な初期投資を長期間かけて回収するビジネスモデルだ。MRJの受注は累計407機。採算ラインは超えたが、利益を出す600機にはまだ届かない。三菱重工会長の大宮英明は「2500機以上の受注を獲得したい」と意気込む。「モノづくり」プラスαとなる付加価値をいかに生み出すか。それが、日本の航空産業の離陸につながるエンジンとなる。=敬称略(この企画は黄金崎元、那須慎一が担当しました)