起業の時期と東日本大震災からの復興が重なったため、造船会社を探すのに苦労したが、デザインにこだわった小型船「みずは」の新造に踏み切る。2011年の日本橋の架橋100年の記念事業の一環で、日本橋に船着き場ができたため、8割のコースを江戸文化の象徴とも言える日本橋発着に設定した。
江戸に幕府を開いた徳川家康は、初代将軍として、綿密な都市計画と治水・埋立事業により、江戸が大都市になるための礎を築いた。佐藤社長は「家康がいなければ、今の日本橋川も神田川も深川の水路もない。今の東京の中心部は、江戸の街の成り立ちの上に乗っかっているだけだ。20年の東京五輪を契機に、東京の川に脚光が集まる可能性は強い。世界中の人たちに、江戸の水路の素晴らしさを伝えていきたい」と張り切っている。(小島清利)