ひとつは「ストリーミングのミュージックサービスとして、Amazonプライムミュージックはユニークなポジションにいる」という点。総合オンラインストアとして「CDやビデオ、ダウンロードといった様々なフォーマットで音楽によるコミュニケーションを提供」してきたAmazonの音楽関係の品ぞろえに「ストリーミングが加わった」形となり、ユーザーは音楽に触れる窓口を新たにひとつ、手にしたことになる。
もうひとつ、Amazonプライムという会員向けサービスに、音楽というメニューが加わったサービスのスタイルは、他社が提供している定額制の音楽配信サービスとは少し違ったリスナーを見込めるのではないか、といった点がある。「現在、定額制のストリーミングサービスを利用している人たちは、音楽がすごく好きで、一定のお金を払って好きなアーティストを一生懸命聴いていたいと思っているのではないだろうか」とスティーブ・ブーム氏。そして「音楽の販売を通して分かったのは、そうした人たちが音楽を聴きたいという人に占める割合が、決して多くはないことだ」と指摘する。