旭化成は9日、子会社の旭化成建材によるくい打ちデータ改竄(かいざん)問題の責任を取って浅野敏雄社長(63)が4月1日付で辞任し、後任に小堀秀毅専務執行役員(61)が昇格すると発表した。経営責任を明確にし、消費者や取引先の信頼回復を急ぐ。
浅野社長は9日、東京都内で記者会見を開き、「大きな社会不安を引き起こし、自社だけでなく建設業界の信頼も揺るがした。トップとしてけじめをつける必要があると判断した」と辞任理由を説明した。
建材事業を統括する平居正仁副社長(64)は住宅子会社の旭化成ホームズ相談役に退き、旭化成建材の前田富弘社長(61)も辞任する。
◇
【プロフィル】小堀秀毅
こぼり・ひでき 神戸大経営卒。昭和53年旭化成工業(現旭化成)。平成26年4月から専務執行役員。石川県出身。