【高論卓説】シャープ売却は本当に国益を損ねる技術流出なのか… 経営者に求められる「リスクオン」 (3/4ページ)

2016.2.18 06:00

シャープ買収交渉で本社を訪れた後、Vサインで引き揚げる鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘会長=5日、大阪市阿倍野区のシャープ本社(宮沢宗士郎撮影)

シャープ買収交渉で本社を訪れた後、Vサインで引き揚げる鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘会長=5日、大阪市阿倍野区のシャープ本社(宮沢宗士郎撮影)【拡大】

  • シャープ本社=大阪市阿倍野区(柿平博文撮影)

 つまり、機構がシャープに出資したとしても、実質的に誰もリスクを取らないのだ。尻拭いをするのは国民である。「国益を守れ」というのも、国民の税金をシャープという民間企業に投じるための口実にすぎない。

 メディアが伝えるところでは機構とシャープの間での交渉では、機構の傘下なら、技術だけではなく、雇用も守れ、銀行の貸付も守れるという発言がなされているらしい。鴻海に買収されれば、厳しいリストラが待っているぞ、と半ば脅しているわけだ。

 だが仮に、機構の傘下に入っても「緩い経営」が許されるとしたら、それは国民の税金が節操なく使われることを意味している。要は国が企業を丸抱えで支援することに他ならない。

 いま、国のやるべきことは、弱っている企業を単に救うことではない。弱い企業を強くすることだろう。本当にシャープに価値があるなら、他の日本企業が買収する背中を押すことが、せいぜいだろう。

「リスクオフ」を許していては、日本の稼ぐ力はどんどん落ちていく

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