台湾の鴻海精密工業からの支援受け入れを決めたシャープ【拡大】
ところが、太陽電池や液晶テレビの改革が遅れ、15年3月期は再び赤字に転落した。昨年9月には3000人規模の希望退職を募り、人材流出が進んだ。
支援策も二転三転した。シャープと主力行は当初、経営の足かせとなった液晶の分社化を検討したが、鴻海の傘下入りで抜本改革は振り出しに戻った。
SMBC日興証券の原田賢太郎クレジットアナリストは「(15~17年度の)中期経営計画は、液晶部門の営業利益の目標にかなり無理があった。銀行融資を前提にあえて高い目標を掲げたのかもしれない」と指摘している。