≪インタビュー≫
□土居真理社長
■奇をてらわずありのままの姿勢
--コーシャ取得のきっかけは
「酒は嗜好(しこう)品で好き嫌いがあるが、長い間、食の安全にこだわっていた。良い物を造るのは当たり前。代々、真面目に造るということを守り続けてきた。安全・安心の原材料で造っているということを第三者の観点から認めてもらうにはどうしたらよいかを考える中で、コーシャを知った」
--取得までにはさまざまな苦労があったのでは
「一番苦労したのは従業員の理解。誰か一人でも違うことをしたら駄目。ただ、良い酒を造るという製造の責任者の情熱がスタッフ全員に理解され、全員が同じ方向に進むことができた。コーシャ認証には厳しいチェックがあり、衛生管理もその一つ。量の時代ではなく、質の時代ということを実感した」
--酒造りのコンセプトは
「本来あるものをそのまま生かすことが、その物の持つ素の良さを引き出すことにつながる。ありのままを生かす。これは先代からの教えです。日本人は古来、大事な物は神様にお供えしてきた。酒は神にお供えしてからお下がりを頂く。だから、酒はやけ酒ではなく、楽しく飲むもの。私にとって酒造りは味覚よりもハートの部分が大きい」
--ケーナの音色を聞かせて仕込んでいるそうですが
「友人にケーナの奏者がいてそれがきっかけ。リラックスして優しい気持ちで造らないと優しい酒ができない」
--これからの展開、目標を
「コーシャ認証の取得を契機に米国をはじめとする海外にも輸出し、日本酒を世界に広めたい。ただ、そのためだけの酒造りはしたくない。今まで通り、地元に愛される酒造りが基本で、その延長線上に海外が視野にある。何があっても普段通り、コツコツ、奇をてらわず、ありのままの姿勢で地道に酒造りに取り組んでいきたい」
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