【日本発!起業家の挑戦】外部との対話増やし透明性高める (3/5ページ)

2016.3.8 05:00

人力翻訳プラットホームのGengo最高経営責任者(CEO)のマシュー・ロメイン氏

人力翻訳プラットホームのGengo最高経営責任者(CEO)のマシュー・ロメイン氏【拡大】

 「就任時点で社員は40人を超えたぐらいでしたが、私は一人一人と面談し、ゲンゴの方向性を議論し、社員の抱える疑問や懸念について話し合いました。スタッフの気持ちを楽にさせることができましたし、何よりゲンゴを私がどう変えなければならないかが分かりました。私たちがどんな会社をつくるために頑張ってきたか再認識できました」

 --どう変える必要があったんですか

 「透明性を高めなければなりませんでした。顧客とスタッフが対話する機会を増やし、投資家をオフィスに招き入れました。また、有名な開発者やスタートアップ創業者を海外から呼んで、チームと話し合う場を作りました」

 ◆資金調達に成功

 --ゲンゴは日本のスタートアップの中でも特に資金調達に成功したことで知られています

 「今はそうですが、創業当初、日本のエンジェル投資家から資金調達を試みたときは、全く首を縦に振ってくれませんでした。そこで、米国に行って500スタートアップスのデイブ・マクルーア氏と、彼が紹介してくれた人たちから資金を集めました。当時の投資家は一人残らず外国人か海外経験のある人だったと思います」

 --最近のラウンドは日本の投資家からですね

 「はい、以前のラウンドにも参加した海外投資家に加えて、日本のVCが参加しています。2015年には、4月と8月にシリーズCの資金調達を実施し、総額約7億8000万円を集めました。日本の投資家やVCは、7年前よりもスタートアップに対する投資という考えになじんできました。でも、日本の起業家にはまだ及びませんよ」

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