【三菱自不正】名門・三菱グループにまたも試練 銀行の永易克典相談役「精いっぱいの支援はする」

2016.4.21 20:42

売り注文が殺到し、値が付かない状態を示す三菱自動車の株価ボード(中央下)=21日午前、東京都中央区

売り注文が殺到し、値が付かない状態を示す三菱自動車の株価ボード(中央下)=21日午前、東京都中央区【拡大】

 三菱自動車による燃費試験データの不正発覚で、名門「三菱グループ」は再び試練に見舞われている。平成12年に発覚した同社のリコールにつながるクレーム隠し問題では、三菱グループの「御三家」と呼ばれる主力3社(三菱重工業、三菱商事、三菱東京UFJ銀行)が全面的に経営再建を支援した。今回の不正発覚を受け、三菱UFJ銀の永易克典相談役は21日、取材に対し「とんでもない話だが、精いっぱいの支援はする」と打ち明けた。

 三菱自は、クレーム隠し問題による業績悪化で経営危機に陥ったため、17年に御三家などが総額5400億円の支援に乗り出し、三菱商事出身の益子修氏が社長に就任した。27年3月期は円安の恩恵も受け、最終利益が過去最高となるなど復活の兆しが見え始めていた。

 昨年9月末現在の三菱自の大株主をみると、三菱グループの保有割合は3分の1を超える。永易氏は今回の不正について「とにかく事実関係の把握が最優先」と強調したが、三菱グループ親睦会の「金曜会」で支援する考えも示唆した。

 三菱グループ29社で構成する金曜会は、毎月第2金曜日に例会を開くことからこの名がついた。結束力が強く、現在は三菱UFJ銀の平野信行会長が代表を務める。

 クレーム隠し問題では御三家が「三菱ブランドを守る」と団結。グループのメンツを懸けて、経営陣の派遣や巨額の金融支援などの再建策をまとめ上げた。

 ただ、ある三菱グループ幹部は「今回の不正は、安全にかかわるリコール問題とはやや異なる。三菱自が真摯(しんし)に対応すれば乗り切れる」と分析する。一方、別の関係者からは「『またか』という気持ちだ。今後、販売不振に見舞われて財務が悪化する」と懸念する声も聞かれる。グループ各社は、三菱自の対応を固唾をのんで見守っている。

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