
石垣が崩落し、地震の傷痕が痛々しい熊本城【拡大】
その都度、企業は、工場の耐震化や下請けを含めた取引の流れの把握、部品の調達先の分散化など、対策を強化してきたはずだった。それが、今回も反省を生かすことはできなかった。
読売は4月20日付社説で「日本のものづくりは、過剰在庫を抱えない効率的な生産方式を強みとしているが、災害時には弱点となる場合もある」と問題の原点を指摘。「効率性と災害への耐久力をどう両立させるか。各企業は熊本地震を機に、サプライチェーンの再点検に取り組んでほしい」と求めたが、「なぜ回避できなかったのか」という疑問には答えていない。
日経も4月27日付社説で「企業は工場などの耐震補強を急ぐとともに、万一に備えて代替生産手段の確保など非常時の対応を定めた『事業継続計画』の策定を進めてほしい」と述べるにとどまった。「日本で地震の恐れがない場所はない」のはその通りだが、サプライチェーンについては、各紙とも問題点の指摘以上のものは示せていない。