
石垣が崩落し、地震の傷痕が痛々しい熊本城【拡大】
なぜ過去の教訓は生かされなかったのか、企業は生産再開を急ぐのはもちろんだが、抜本的な検証をしてほしい。日本の製造業にとってはもちろん、メディアの側にも、大きな課題として残ったままだ。
中小への影響懸念
熊本地震により、トヨタの4~6月期の営業利益は約300億円減少するとの見方もある。世界規模の企業といえども影響は決して軽微とはいえないが、心配なのは中小企業への影響だ。
サプライチェーンの見直しに伴って、大手企業が被災地の取引先や下請けとの関係も見直せば「二重のダメージ」を与えかねないと指摘したのは4月25日付の毎日社説だ。「住民の生活再建のためにも、地元企業との長期に安定的な関係を重視してもらいたい」と求めたのは重要なポイントだと思う。
1台で使われる部品が2万~3万点にもなり、関係する会社は数百社にもなるという自動車産業では、とりわけ関連する中小企業の業績や、雇用への影響が懸念される。長期化すれば足踏み状態にある景気の足を引っ張りかねない。