発言はどうあれ、新経営陣の最大3分の2を選ぶことができる鴻海がシャープの経営権を握っている事実に変りはない。
振り出しに戻った?
革新機構の支援案は、シャープの液晶事業を切り離してJDIと統合させるのが柱だったが、実はシャープが革新機構が出資するJDIへの合流を断り、鴻海を選択したのは初めてではない。
JDIは、東芝、日立製作所、ソニーが中小型液晶事業を統合し、平成24年4月に発足したのが「日の丸液晶連合」だ。液晶パネル事業でシャープより先に鴻海と交渉していた日立はJDIに乗り換えていた。中小型液晶事業で世界トップだったシャープも再三に誘われていたが、結局は「日台連合」を選び、24年春に資本業務提携を発表した。