日本生命保険が運用するリスク抑制型の企業年金の受託額が7月にも1兆円に達する見通しとなったことが10日、分かった。マイナス金利政策の導入などで混乱する市場変動リスクを回避したい企業から注目されている。第一生命保険など他社が扱っている同様の運用商品も受託額を増やしている。
企業年金商品は、従業員の年金支払いなどに備えた企業の資金を生保などが受託し、株式や債券などで運用する。多くは株式比率が5割などと資産の配分比率を固定するタイプで、相場が上昇すれば利益は大きいが下落時の損失も大きい。
これに対して足元で販売を伸ばしているのがリスク抑制型の企業年金向け商品だ。日本生命の子会社、ニッセイアセットマネジメントの「リスク抑制型バランス運用」は、資産の分配比率を固定せずに国内外の債券や株式、為替へ機動的に分散投資するのが特徴。株安と金利の上昇(価格は下落)が同時に進めば現金の比率を増やすなどしてリスクを回避する仕組み。
現金化すれば金利が付かないため高い利回りは望めないが、企業年金担当者は「安全に運用できる」として着目している。