三菱自動車の燃費データの不正問題に関連し、スズキも燃費データを取得する際に実施した走行試験で不正があった疑いがあることが18日、分かった。スズキの鈴木修会長が同日、国土交通省に報告する方針だ。
燃費不正問題が、軽自動車大手のスズキに広がったことで、日本の自動車産業に対する一段の信頼低下が避けられない状況だ。
三菱自は、軽自動車4車種の燃費データを良く見せかけるため、燃費データを改竄(かいざん)していたが、スズキではこうしたデータの改竄行為はなかったとしている。燃費性能を算出する際に基となるデータを法令と異なる方法で測定していた可能性がある。
国交省は、三菱自の燃費不正問題を受け、4月下旬に三菱自以外の自動車メーカーにも不正の有無を調査し、今月18日までに報告するよう指示していた。スズキの鈴木会長は10日の決算会見で「(燃費不正は)ない」と説明していた。
スズキは国内では軽自動車を主力とし、ダイハツ工業と激しい首位争いを繰り広げている。平成27年の軽自動車の新車販売台数は、ダイハツが60万8772台と首位で、スズキは55万9704台で2位だった。