
トヨタ自動車の元町工場。同社は2日から工場を全面再開する=1日、愛知県豊田市【拡大】
トヨタ自動車は1日、系列のブレーキ部品工場の爆発事故に伴い一部で停止していた車両生産ラインを2日に全面再開することを明らかにした。海外からの部品調達などで供給不足に陥る懸念が薄れたためで、生産停止影響は2日で済む。東日本大震災で、部品供給網が寸断され大減産に追い込まれたのを教訓に、部品の発注先を複数にするなど、有事でも生産を維持できる体制の整備に取り組んだ効果が表れた格好だ。
トヨタは5月31日夕から1日夕まで、国内16工場30ラインのうち、最大で9工場14ラインの生産を停止した。ブレーキ部品をつくるアイシン精機の子会社アドヴィックスの工場で5月30日に起きた爆発事故で部品の供給不足に陥る懸念があったため。ただ、事故が起きた工程以外は稼働を再開し、海外調達も進めたことで2日で全面再開にめどをつけたことから、減産影響は甚大にならない見通しだ。