米経済誌フォーブスや英紙デーリー・メール(いずれも電子版)といった欧米主要メディアや、IT系ニュースサイトなどが4月29日に一斉に報じているのですが、グーグルが米特許商標庁(USPTO)に対し、眼球に電子レンズとみられる機器を注入する方法についての特許を出願していたことが分かったのです。特許の出願は2014年10月で、4月28日付でUSPTOがその内容を公開したため、明らかになったのです。
公開されたグーグルの出願書類には、電子レンズのほか、データの記憶装置やバッテリー、無線通信機、センサーなど多くの極小部品が列挙されており、出願内容を分析した前述の複数の欧米メディアは、特別に開発した液体を眼球内の水晶体(いわゆる目のレンズ)を包み込んでいる水晶体嚢(のう)に注入し、続けてそこにバッテリーや通信機といった極小機器を配置。この液体が固まった後、水晶体嚢とこうした極小機器をつなぎ、最後に水晶体を取り除くのではないかと推測しています。
これで眼球内にハイテクの電子レンズを埋め込んだ状態になりますが、複数の欧米メディアはこれを“サイボーグ・レンズ”といった言葉で表現しています。
ご存じのように、何かを見る場合、目のレンズである水晶体が厚さを変えることによってピントが合い、遠くのものでも近くのものでもはっきり見えるわけですが、グーグルのこの電子レンズは何と、眼球の動きによって電力を起こし、それを動力にして水晶体の厚さを変えるというのです。