居酒屋チェーン大手のワタミが、昭和59年の創業以来初めて労働組合を結成したことが17日、分かった。組合員数はグループの正社員とアルバイト・パート従業員の大半にあたる約1万3千人。組合と経営陣が対話する場を設けることで、職場環境の改善をアピールする狙いがある。
同社によると、組合の名称は「ワタミメンバーズアライアンス」。流通やサービス業の労働組合でつくる産業別労組「UAゼンセン」の支援を受け、5月16日に結成大会を開き、正式に結成した。
同社では、平成20年に元社員が過労が原因で自殺し、当時の社長や同社などが訴えられる(昨年12月に和解)など、企業体質や労務管理に批判が集中。これまでは、社員アンケートなどで労務状況を把握してきたが、「ブラック企業」批判に対処するため、組合の結成が必要と判断した。