株主からは、シャープが鴻海と交わした契約のうち重要な部分について鋭い質問が浴びせられた。シャープ側に何らかの問題が発生して出資が実現しなかった場合、鴻海は液晶や次世代型の有機ELなどのディスプレー事業を「公正な価格で購入できる」との条項だ。
ある男性株主は「すでに水面下で銀行、鴻海、シャープで(売却の話が)できているのでは」と質問。高橋興三社長が「それはございません」と否定すると、「この総会で承認すると、株主の了解を得ているから売却してもいいということになる。話がないなら(条項を)削除してください」と詰め寄った。
橋本仁宏取締役が「シャープにとって一番重要なのは出資を完了させること。全力で真(しん)摯(し)に協議している。売却条項は出資が完了しない場合」と説明したが、男性は「シャープが飲めない条件を押し付けられれば出資が止まる。(売却に向けた)話はかなり進んでいるのでは」と納得しない。
経営陣の表情がこわばり、橋本取締役は「そういう事態は進んでおりません。出資完了に向けて全力で対応しています」と強い口調で再び否定した。
会場からは、ほかの株主からも「早く、全額や!」などと声が上がる。高橋社長も「全額出資ということでやっている。独占禁止法の審査があと1カ国というところまで進んでおり、(全額出資まで)そう時間はかからない」と説明した。