
日本で初めて公開された新型の「プリウスPHV」=東京都江東区【拡大】
中国自動車工業協会によると15年のEVとPHVの販売台数は33.1万台で世界一となった。ただ、この勢いも16年はやや雲行きが怪しくなっている。15年1~9月の新エネ車の販売台数が13.7万台で、10~12月は19.4万台だった。これに対し、16年1~5月の累計販売台数は前年比では増えているが、12.6万台にとどまる。年初は補助金政策が未確定の部分もあったとはいえ、かなり落ち込んでいるのだ。
15年の33.1万台のうち12.4万台はバスなどの商用車だった。15年は国家と地方の補助金が車長6~8メートルのEVバスに対しても30万元(約450万円)ずつ、合計60万元出ていた。新エネルギー公共バスの普及促進のためだったが、一部のメーカーが16年になって補助金が削減されるのではないかと懸念し、昨年末にかけて性能の高くないEVバスを駆け込みで大量生産・販売したとされる。このため16年の制度は大幅に改正され、そうした性能の高くないEVバスには補助金が支給されないよう技術的な条件を新たに設定した。
中国ではPHV乗用車が新エネ車として国家の認定を受けるには、50キロメートル以上を電気だけで走行できないといけない。北京市ではPHVは新エネ車として認定されておらず、補助金はもとより市内中心部で実施されている末尾ナンバーによる走行規制の優遇も受けられない。