
2本をつなぎ合わせるタイプの電柱(関西電力提供)【拡大】
ではなぜ、わざわざ電柱を2本に分けたのか。関電電力流通事業本部は「電柱を立てる工事の現場から、分割した方が使いやすいという声があったから」と説明する。
電柱を新たに設置ケースは、主に建物の建て替えに伴う移動、破損による交換で、狭い住宅街などで行う工事が多いという。
電柱1本の長さは標準的なもので14メートル。積載可能な大きなトラックが設置現場に入れない場合、レッカー車などを使ったピストン輸送が必要となる。さらに、地上約10メートルには電線が張られ、5~7メートルには電話などの通信線もある。これらを避け、電柱を新設することは至難の業だ。だが電柱を2本に分割して運べれば、こうした問題は解消されるのである。
コスト削減効果
関電が2本継ぎ電柱の本格導入を決めた背景には、価格の低下もある。通常のコンクリート製の電柱が数万円に対し、2本継ぎ電柱は開発当初は3倍だった。しかし製造工程の効率化などで2倍の水準まで下がった。長期的には、さらに高いコスト削減効果も見込まれる。
まず、運搬コストの抑制だ。長さが通常の半分と短くなっていることで普通トラックでの輸送が可能になり、大型の特殊な車両を使わない分、経費が削減できる。