中国でネット通販市場が拡大する中、大衆薬や日用品の「爆買い」を取り込む新たな手段として、国内メーカー各社が中国でインターネットサイトを開設し、日本から製品を販売する直販に乗り出す動きが相次いでいる。中国では若者を中心に、ネット上での購入が今後も拡大するとみられ、国内メーカーにとっては収益アップの切り札としても期待される。一方で、大手ドラッグストアなど小売店も独自に中国向けのネット通販を先行して展開しており、メーカー各社は“競合”も見据え、販路としてどの程度伸ばせるのか手探りの状態だ。(阿部佐知子)
越境ECに進出するメーカー
日本メーカーの参入が相次いでいるのは、インターネット通販サイトを通じて日本から中国の消費者に向けて商品を販売する、国際的な電子商取引「越境電子商取引(EC)」と呼ばれる仕組みだ。
中国では生活水準の向上などで海外製品の人気が高まっており、日本製品などを購入することができる越境ECサイトでは、最大手のアリババ集団「天猫国際(Tモール・グローバル)」や京東集団の「京東全球購(JDワールドワイド)」などが売り上げを伸ばしている。
企業側にしてみれば、現地に販売の拠点や銀行口座などがなくても出店できるなど、中国進出のハードルが低い。そして特に近年、日用品や化粧品は訪日外国人客の「爆買い」商品の象徴になるなど人気が高く、メーカーもメリットを期待して続々と越境ECに進出しているわけだ。