
シャシレス工程で消防車が生産されている三田工場。秋から1、2月ごろが繁忙期にあたる=兵庫県三田市テクノパーク【拡大】
--開発力や技術力が生かされた場面は
「(1995年の)阪神大震災では、神戸市長田区内の火災で、水が出なくて消防車が活躍できない場面があった。この経験が、泡で消火する消防車の開発につながり、いまでは定着し、多くの自治体で使ってもらっている」
--三田市に工場を集約して8年が経過した
「生産工場を1つにまとめて効率がよくなった。三田工場は高速道路が近くにあり、電車で大阪や神戸にも出やすく、利便性が高い。また、三田市は田園都市のような雰囲気があり、従業員からの評判がいい。以前工場があった大阪から引っ越して市内に家を建てた若い従業員も多い。近くに三田牛を食べられる店もあり、私も楽しみにしている」
--昨年、社長から会長になったが仕事のスタイルに変化はあるのか
「会長になって1年になるが、全然変わらない。フィンランドの消防車メーカーを買収したので、半年ほど前から月に1度、1週間ほど会議のためフィンランドを訪れている。アフリカや中国もマーケットとして重視している」
--工場見学が人気だ
「工場は稼働しているし、取引先が来ていることもあるから大変なのだが、安全や防災について知ってもらおうと工場をオープンにしている。子供たちに好評の社会科見学も、当初は三田市内の小学校だけだったが、現在は他の周辺自治体からも声をかけてもらっている」
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