まず生誕50年をきっかけにブランドを活性化させ、現在開発を進めている12代目の新型モデルで飛躍を目指すというのがトヨタの描く“青写真”だ。とくに、12代目のモデルでこだわろうとしているのが、若者にも受けるクルマづくりだ。
現在の11代目のカローラの購入層は、セダンが平均69歳と、他の車種に比べて群を抜く高齢化ぶりだ。昔から乗り継いでいる客が多いためで、「おじさん」どころか「おじいさん」のクルマになってしまっている側面がある。だからこそ、次の乗り手である若者への訴求がブランド存続のカギになるとトヨタはみているわけだ。
自動車メーカーにとって新型車の開発情報は秘中の秘だが、次の12代目について、安井氏は開発のさわりについて「スポーティーで安全、環境性能も備え、かつとがった感じも出したい」と話す。トヨタにとってカローラは、ハイブリッド車「プリウス」や、高級車「レクサス」で導入した最新の技術を応用展開して、廉価な価格で技術を広める役割も担う。
12代目の開発を担当する小西良樹チーフエンジニアも「技術の大衆化という役割も担っており、次の開発車では、もっといいクルマを目指したい」と意気込む。カローラの最大の特徴である「安心、安全、信頼」という変わらない価値に、新たな価値を生む新技術を次々と搭載するなどの革新を進め、ブランドのさらなる深化を図れるか。それが生誕100年を迎えられるかの分岐点となりそうだ。(今井裕治)