NECと東大、AI共同研究で連携 奨学金やインターンで人材育成も (1/2ページ)

人工知能の研究で戦略的パートナーシップ協定を締結したNECの新野隆社長(左から2番目)、東大の五神真総長(同3番目)ら=2日、東京都千代田区
人工知能の研究で戦略的パートナーシップ協定を締結したNECの新野隆社長(左から2番目)、東大の五神真総長(同3番目)ら=2日、東京都千代田区【拡大】

 NECと東大は2日、人間の脳の働きをまねた超高効率の人工知能(AI)技術の共同研究を主軸とした戦略的パートナーシップ協定を締結したと発表した。個別研究による従来型の産学連携とは異なり、法学や経済学の有識者も参画して、AIを社会で活用するための法的、倫理的な課題の解決策を検討。奨学金やインターンシップの活用による人材育成を行い、今後3年間をめどに成果を出したい考えだ。日本の産業競争力の強化に向けた企業と大学による組織レベルの包括的な連携は、日立製作所もAIなどの分野で東大、京大などと進めており、今後も広がりそうだ。

 AI技術は東大生産技術研究所の合原一幸教授を中心に、NECを含めた国内外トップ研究者10人以上が加わって研究。

 人間の脳のニューロン(神経細胞)や、情報を伝えるシナプスを模した電子回路を開発し、将来普及が見込まれる自動運転車や監視用スマートカメラに内蔵させ、自ら判断して動作できるようにする。コンピューター、ソフトウエア、クラウドを活用するよりも電力効率を1万倍以上に高められるという。

奨学金は博士課程学生が対象で、毎年2人ずつ選ぶ