
自動運転モードで追従走行する日産の新型「セレナ」(後方の車)=7月13日、神奈川県横須賀市【拡大】
大手自動車メーカーが通信機能を備えた「コネクテッドカー(つながる車)」の開発強化を急いでいる。日産自動車・ルノー連合は26日、同分野で米IT大手マイクロソフトと提携すると発表。トヨタ自動車やホンダも国内通信大手と連携して対応を強化する。車が通信と常時接続する機能は新サービスや自動運転の実現に不可欠。各社は異業種の知見を取り込み開発競争を優位に進めたい考えだ。
柔軟な製品改良も
日産・ルノー連合とマイクロソフトの提携では、自動運転搭載車を制御するソフトウエアの更新に使われるネットワーク上のデータ保管・管理サービスをマイクロソフトが提供する。このほか通信を使った新サービスの開発にも取り組む。スマートフォンのように最新機能を更新したり、スマホをカギ代わりに使い車を施錠したり解錠したりする機能などを検討する。
トヨタもマイクロソフトと提携関係にあり、4月につながる車から集めた走行に関する情報を解析する合弁会社を米国に設立した。渋滞情報や路面の凍結状況をリアルタイムでドライバーに提供し、安全な運転に役立ててもらうことなどを検討する。販売店を通さず車両の不具合情報を直接把握でき、柔軟な製品改良や新車開発にもつなげる。