
ウーバーイーツの仕組みのイメージ【拡大】
米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズの日本法人ウーバージャパンは28日、料理の宅配サービス「ウーバーイーツ」を東京都内で29日から始めると発表した。人気レストランの料理などをスマートフォンのアプリで注文すると近くにいる配達員が注文先へ届ける仕組みで、配車サービス以外の新たな収益源として事業拡大を図る。
同サービスはこれまで7カ国33都市で実施。ウーバー会員が、アプリで料理を注文すると、飲食店側が料理の完成予定時間を配達員向けのシステムに送信。その時間までに飲食店に到着できる配達員が駆けつけ、注文先まで配達する。最初は渋谷区と港区を中心にサービスを展開する。
注文先の飲食店は150以上で価格も「数百円の肉じゃがから2万円のステーキ」(ウーバージャパンの高橋正巳社長)までそろえた。飲食店側も配達員や配送車両といった初期コストが抑えられるメリットがあり、これまで宅配に対応しなかった人気レストランとも提携した。配達員は同社が審査を行い、サービスの品質を担保する。
ウーバーは日本国内で、アプリを使ったハイヤーの配車サービスを実施するほか、地方自治体と連携して過疎地での移動手段確保に向けた実証実験に参加しているが、日本では自家用車による有償での旅客運送に規制がある。同社は宅配を主要事業の一つと位置づけ、配達料金を当面無料にするほかサービス地域の早期拡大を目指す。