富士通研究所は17日、人間の声の明るさを自動的に判断し、感情を読み取る声分析技術を開発したと発表した。コールセンターのオペレーターの説明に対し、顧客が満足しているかどうかを声の高さの変化などから高精度に分析。サービス向上やオペレーターへの指導の効率化につなげる。平成28年度末に、富士通グループが提供するコールセンター関連サービスに技術を導入。30年度には、銀行窓口や医療現場などでの活用も目指す。
新技術は、人間の声そのものの高さに加え、「そうですか」「わかりました」といった複数の言葉が続く際の声の高さなどの変化から明るさを分析し、顧客の満足感を定量化。不満に感じているポイントなどを特定できる。
従来の音声認識技術で人間の対話を文字に変換する場合は、雑音が入り、誤って変換されるほか、同じ言葉でも感情を正確に捉えるのが難しいという課題があった。
新技術を導入すれば、オペレーターの対応が適切かどうかを調べたり、指導したりするのにかかる時間が30%減と大幅削減できるという。