
1999年発表のNTTドコモの絵文字(左)とiOS版(2016年)の絵文字の比較(MoMA公式ブログ)【拡大】
ニューヨーク近代美術館(MoMA)は、NTTドコモが開発し、1999年に登場した絵文字176種類を、MoMAのコレクションに加えたと発表した。
日本発祥の絵文字は99年、iモード端末で使える12×12ピクセルの文字として登場した。元NTTドコモの栗田穣崇氏(現ドワンゴ執行役員)が開発をリードし、その後、競合他社でも導入され、日本国内で一気に普及する。
2008年には「iPhone(アイフォーン)3G」が絵文字を搭載、09年にはグーグルとアップルが絵文字を、グローバルで利用される文字コード(コンピューターで文字を使うための割当表)である「ユニコード(Unicode)」に採り入れることを提案。10年10月に「ユニコード6.0」で絵文字が採用され、世界中で利用が加速した。最近ではあらゆるメッセージングサービスで絵文字がサポートされるまでに至った。
MoMAのブログでは、絵文字誕生の経緯を紹介し、「NTTドコモから絵文字がリリースされたことは、人々が携帯電話を介してコミュニケーションする上での革命的な変化に寄与した。栗田氏の絵文字は、デザインの力が人間の行動に変化をもたらすことを力強く示すもの」と評価し、収録に至ったとしている。(インプレスウオッチ)