一方、同日に出そろった精密機器大手7社の16年9月中間連結決算は、円高などの影響で全社が減収。スマホやタブレット端末向けの液晶パネル生産に使われるFPD露光装置の販売が好調で増益となったニコンを除き、6社が減収減益となった。リコーは主力の複合機の販売低迷などが響き、営業、最終ともに大幅減益となった。
富士フイルムホールディングスは、為替の影響を除けば増益を確保した。インスタントカメラ「チェキ」のほか、医療機器のデジタルX線撮影装置(DR)などが好調だった。コニカミノルタもDRの販売を伸ばした。
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■精密大手7社の2016年9月中間決算
(売上高/営業利益/最終利益)
・富士フイルムHD
1兆1209(▲8.6)/634(▲21.3)/335(▲28.5)
・リコー
9714(▲11.3)/165(▲70.5)/50(▲85.5)
・セイコーエプソン
4875(▲10.2)/277(▲33.4)/184(▲29.1)
・コニカミノルタ
4619(▲8.9)/185(▲34.3)/132(▲23.6)
・オリンパス
3499(▲11.6)/343(▲31.4)/221(▲38.0)
・ニコン
3437(▲13.8)/233(55.9)/177(53.5)
・カシオ計算機
1567(▲9.9)/134(▲37.7)/63(▲58.6)
※単位:億円。カッコ内は前期比増減率%、▲はマイナス。富士フイルムは米国会計基準、リコー、エプソン、コニカミノルタは国際会計基準