
NHKの次期会長に任命されることが決まり、記者会見に臨む上田良一氏=6日、東京都渋谷区(福島範和撮影)【拡大】
NHK次期会長人事は6日、経営委員で元三菱商事副社長の上田良一氏(67)の選出で決着した。籾井勝人会長(73)は再任に意欲をにじませていたが、経営委員会は数々の言動で物議を醸してきた籾井氏ではなく、NHKに精通した経営委員を会長に転じさせることで、組織の安定化を優先した形だ。
「上田さんの人格は、転換点にあるこの時期のNHK会長に大変ふさわしい」。経営委の石原進委員長は6日の記者会見で、上田氏のNHK内外での人望の厚さに太鼓判を押した。
上田氏は三菱商事時代に最高財務責任者(CFO)を務めるなど、財務・会計分野に精通。一方、関係者によると、上田氏は籾井氏ら執行部が提案した来年秋からの受信料値下げに強く反対していたという。
上田氏は会見で、「NHKに効率的経営は避けて通れない」と強調しつつ、受信料の還元については「あるときは節約、あるときは有効活用を考えていきたい」と述べるにとどめた。超高精細な4K・8K放送や番組のネット同時配信、受信料制度改革など課題が山積する中、「親方日の丸」とも指摘されるNHKの経営を改革できるか、上田氏の実行力が問われそうだ。