来年4月を目指しているふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)と十八銀行(長崎市)の経営統合が延期される見通しとなったことが7日、分かった。独占禁止法に基づく公正取引委員会の審査が長引き、株主総会など統合に必要な手続きを来春までに終えるのが困難になった。
来年10月まで半年間の遅れが見込まれ、審査の進捗次第ではさらに遅れる可能性もある。統合によるコスト削減効果が得られず、グループ化が進む他の金融機関との競争でも不利に働きそうだ。
FFG傘下の親和銀行(長崎県佐世保市)と十八銀が統合後に合併する計画で、長崎県内の預金や貸出金は圧倒的なシェアになる。FFGと十八銀は、貸出金利を高止まりさせないなど健全な競争状態が保たれることを示す報告書を公取委から求められている。関係者によると、これまでに一部の書類を提出できていないという。
公取委は今回の統合や合併による影響を詳細に調べているとみられる。