
NHK放送センター=東京都渋谷区(撮影・納冨康)【拡大】
NHKは13日に総務省で開かれた有識者会議で、番組をインターネットで同時配信するサービスを平成31年に実施し、ネット視聴者からも料金を徴収したいとの意向を明らかにした。これに対し、NHKの肥大化を懸念する日本民間放送連盟(民放連)は「拙速な議論は避けるべきだ」と牽制(けんせい)した。
NHKがネット同時配信を常時行うことは放送法で認められていないが、総務省は解禁の必要性について、有識者会議で議論してきた。この日はNHKや民放連、日本新聞協会の担当者を呼んで意見を聴いた。
NHKの今井純専務理事は、放送法を改正してネット同時配信が常時認められた場合として、「実際に『視聴し得る環境』をつくった人に負担をお願いするのが適当だと考える」と述べた。
スマホならアプリをダウンロードして見る方法が考えられそうだ。すでにテレビなどで受信契約を結んでいる世帯には追加負担を求めないほか、パソコンやスマートフォンを持っているだけでは支払い義務が生じないとした。31年に地上波の総合テレビと教育テレビを対象に始めたい考えだ。
有識者会議のメンバーは「報道・教育などの良質なコンテンツがネットでいつでも視聴できる環境の整備が求められている」として、解禁の方向で議論することを確認した。
一方、民放連と新聞協会はそれぞれ、「国民各層の合意を得ることが不可欠だ」「受信料制度との整合性を十分に議論しないまま業務を拡大することは許されない」との意見を出した。
高市早苗総務相は「ビジネスモデルとして成り立つのか、さらに放送各社の意見を聴きたい」と慎重に議論を進める意向を示した。